【寺院】天正山 西方寺(富田林市)

西方寺

「西方寺(さいほうじ)」は、大阪府富田林市富田林町にある浄土宗の寺院です。山号は天正山、院号は神宮院で、大阪府下唯一の重要伝統的建造物郡保存地区に指定されている富田林の寺内町(じないまち)のすぐ南西にあります。


西方寺の正確な開山年は不祥ですが、かつての本堂は大坂城築城の際に余った材木を使って建てられたとの言い伝えがあるそうです。本尊の阿弥陀如来坐像は1683年(天和3年)に尾州名古屋の伊藤治郎左衛門という人物から寄進されたものといわれ、像高は143cm。寄木造の堂々とした姿は藤原時代の様式で、鎌倉時代末期に造られたものと推定されています。

富田林市のホームページなどによると、大坂城築城で残った材木を使用して建てられたとされる以前の本堂は、正面向拝(こうはい・ごはい)を支える柱の特徴や腰高障子を使用している点などから、建築年代は江戸時代初期を下らないものとみられ、浄土宗の在郷寺院建築としては大阪府下で最古の一つに数えられていました。また、江戸時代には西方寺が河内国の浄土宗寺院の中で代表的な寺院であったこと、浄土宗が将軍徳川家に結びついていたことなど考え合わせると、この言い伝えにはかなり信憑性があると考えられているそうです(境内南東にある鉄筋コンクリート造の堂宇に三つ葉葵の紋あり)。


西方寺の所在地は、かつて河内国石川郡毛人谷村(えびたにむら)と呼ばれており、その鎮守であった稲荷神社が境内に祀られているようで、北門の寺号標側面には「鎮守與九郎稲荷大明神」と彫られています。また、境内には三十八神社という三十八神を祀る毛人谷村の氏神がありましたが1873年(明治6年)に廃社となったようです(その後再建?)。なお、現在旧毛人谷村に当たる地域の氏神は同じ富田林市市内の美具久留御魂神社に合祀されています。また、旧毛人谷村には五六七稲荷大明神という稲荷社が現存しています。

境内のいちょうの大木は富田林市の保存指定樹木となっています。


●西方寺について詳しくは →https://kininarugou.blogspot.com/2022/03/saihojitemple.html


アクセス

近鉄長野線「富田林西口」駅のすぐ東にある国道170号(旧道)「西口駅前」交差点から南(市役所方面)に約70m進み左折。そこから240mほど東に進んで右折し、さらに約80m進むと左前方に西方寺が見えてきます。北門はこの交差点を左曲がって70mほど東にあります。駐車場は寺院東側の通用門を入ったところに数台分あるようです。


2022年3月撮影

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

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西方寺(富田林市)

西方寺(富田林市)

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