【寺院】永喜山 本了寺(松原市)

本了寺

「本了寺」は大阪府松原市若林にある日蓮宗の寺院で山号は永喜山。創建年は1620年(元和6年)とされています。大阪市中央区谷町九丁目にある龍玉山海寶寺(かいほうじ)の旧末寺。旧河内国丹北郡若林村の産土神であった若林神社から100mほど南西の住宅地の中にあります。

松原市のホームページによると、本了寺はこの若林に居住していた長尾氏の菩提寺として創立されました。この長尾氏は今の新潟県、かつての越後国の戦国大名として知られる長尾輝虎(後の上杉謙信)に関連する一族といわれています。この一族が若林に居住した経緯としては、謙信の死後、養子である上杉景勝が豊臣秀吉に重用されたことから、その流れをくむ長尾氏が現在の大阪府内各所に領地を与えられたためといわれています。

若林の長尾氏の初代も輝虎と呼ばれ、日蓮宗に深く帰依していたようです。日存から講義を受けていたともいわれる若林の輝虎は1617年(元和3年)に亡くなりますが、正行院了喜日慶とおくりなされました。その日慶の菩提を弔うために創立されたのが本了寺で、開基は日存とされています。(大正時代に刊行された大阪府全志には日空の開基との記述あり)。

若林神社の北、大和川の南を流れる落掘川に架かる中橋のそばには本了寺題目石があります。これは日蓮の500遠忌に建てられた石塔で、「南無妙法蓮華経」「後五百歳中 廣宣流布」「五百御遠諱 天明元年辛丑年 十月十三日」「宗祖日蓮大菩薩」「本了寺」と彫られており、1781年(天明元年)頃の本了寺の寺域が広大であったことがわかります。

アクセス

公共交通機関では、松原市市役所や駅周辺にもバス停のある市内公共施設循環バスぐるりん号の「南北ルート」で「若林」バス停下車。東に15mほど進んで左(北)に曲がり、70mほど進むと左手にあります(向かいの寺院は立法寺)。「若林」バス停の北に「東池寺・本了寺 参拝者駐車場」がありますが周辺には道路の幅が狭い場所も多いです。若林神社の記事も参照。

2020年7月撮影

永喜山 本了寺(松原市)

永喜山 本了寺(松原市)

永喜山 本了寺(松原市)

永喜山 本了寺(松原市)

永喜山 本了寺(松原市)



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