【古墳】春日山田皇女陵(羽曳野市)
春日山田皇女陵
「春日山田皇女陵(かすがやまだこうじょりょう)」は、大阪府羽曳野市古市にある前方後円墳です。考古学的には「高屋八幡山古墳」と呼ばれていますが、宮内庁により古市高屋陵(ふるちのたかやのみささぎ)として、第27代安閑天皇の皇后である春日山田皇女(かすがのやまだのひめみこ)の陵に治定されています。
夫である安閑天皇の陵の200mほど南側にあり、現在は静かな住宅街の中に佇む古墳といった感じですが、戦国時代には河内高屋城の二ノ丸の一部に取り込まれていました。
古市古墳群に属し、同古墳群の最南端にありますが、世界文化遺産に「百舌鳥・古市古墳群 -古代日本の墳墓群-」として登録されたリストには入っていません。現在の春日山田皇女陵は、一辺約40mに区画された石垣の陵域に高さ約7.2mの墳丘があり方墳のように見えますが、実際には三角形に近い形状となっています。周囲は東、北、西が住宅街の生活道路で、南側に拝所があり、その南側はすぐ住宅となっています。推定される築造時の大きさは、墳丘長約85m、後円部直径約50m、前方部幅約60m、くびれ部分の幅約40m、周濠を含めた総長は約110mとなっており、築造時期は出土した円筒埴輪から6世紀初頭と考えられています。
古墳時代には物部氏の系統である「高屋連(たかやのむらじ)」が本拠地としていた石川左岸の高屋丘陵とも呼ばれる高台の上に築造されており、200mほど南南西には式内社の高屋神社もあります。
アクセス
近鉄南大阪線・長野線「古市」駅のすぐ西にある国道170号(旧道)「白鳥」交差点から南に約800m進んだ左手(東側)に「安閑天皇皇后春日山田皇女御陵」の石標が建つ参道入口があります。国道170号(旧道)の「新町南」交差点(南阪奈道路の高架下)からは約1.1km北となります。
春日山田皇女陵には駐車場が無いので、古市駅付近のコインパーキングを利用し、周辺の古墳や神社などと一緒に巡るのもよいかと思われます。
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